2002年06月28日
ポリエステル化粧フィルム、リケンテクノスが不燃材料の第1号認証
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:ソニー、理研ビニル

 壁や石こうボード、ケイカル板の表面装飾に使われる化粧用のポリエステル(ポリエチレンテレフタレート=PET)系フィルムが建築基準法の不燃材料の認証を取得した。環境問題を抱える塩ビ製品にかわって市場を拡大するものとみられている。
 
 同認証をえたのはリケンテクノス(旧理研ビニル工業、電話03-3663-7991)で、このほど国土交通省から建築基準法第2条第9号の不燃材料として認定された。非塩ビ製の化粧用フィルムとしては初めてであり、環境対応型化粧フィルムの第1号となる。
 
 これにより同社のPETフィルムは施工制限のある11階以上の高層ビルや地下街にも使うことができ、急速に需要が伸びそうで、同社では本年度1億円、5年後10億円の売り上げを見込んでいる。
 
 同社は昨年10月から“リベスター・フィーノ”の商品名で同フィルムの市場開拓に乗り出し、ことし3月には有明ショップに上市した。意匠性・表面性が在来の塩ビ製と同じで、加熱延伸による三次曲面への施工ができ、焼却時には炭酸ガスと水に分解されるなどの特徴があり、ソニービルのエレベーターホール、JTBの店舗用(虎ノ門、水戸)、新幹線の鉄道車両内装用などとして採用された実績をもつ。
 
 “リベスター・フィーノ”は単色、メタリック、柄物で71のアイテムをラインアップしている。価格は1平方メートル当たり単色で5千円、柄物で7千円。埼玉県岡部にフィルム原反用の設備を設置している。