2002年07月04日
ポリオレフィンの価格改訂交渉がほぼ決着
需要家各社がキロ8〜10円の値上げを受け入れ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:旭化成、大倉工業、日本ポリケム

 三井住友ポリオレフィン、日本ポリケム、旭化成などポリオレフィン各社が大倉工業や二村化学など樹脂加工メーカー全社との間で進めてきた同樹脂の価格改訂交渉が3日まででほぼ決着した。
  
 1キログラム当たり10円引き上げることで合意したケースが多い。ただし、過去1年の下降幅が比較的小さかった一部のケースについては上げ幅を同7〜8円とすることになった模様。実施時期は、メーカーによってかなり異なる。早いケースは6月1日、遅いところは7月1日の出荷分からとなる。
 
 今回の交渉でポリオレフィンメーカー各社が打ち出した値上げ幅は、最低1キロ15円であった。しかしこれに対しては需要家各社が業績不振を理由に強く反発、このためしばらくは膠着状態が続いていた。結局は、双方が歩み寄ることで決着したわけだが、ポリオレフィンメーカー側は、上げ幅の下方修正を余儀なくされた分だけ引き続き採算割れに悩まされることになりそう。
 
 なおここにきて、ポリオレフィンメーカーの間には、今後の価格是正は原料ナフサ価格の変動に自動的にスライドさせる方式に切り替えていくようにしたいとの考えが急速に台頭してきている。