2002年07月22日
東洋インキ 有機ELの材料計画を修正 2004年に目標
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三洋電機、東芝、東北パイオニア、パイオニア、東洋インキ

 東洋インキ製造は有機EL(エレクトロルミネッセンス)材料分野への進出について、当初計画を修正し、2004年をめざすことになった。
 
 同社は2000年10月に赤色系発光材料の開発にメドを得たとして2001年春からの製品化計画を明らかにしていたが、発光材料の新技術開発が世界的に相次ぎ、これにあわせてデバイス系メーカーの動きにも変化がでてきたため、計画を修正することになったもの。
 
 有機EL材料は低分子系の発光材料の開発が先行していた。しかし最近では高分子系も参入、さらに発光効率を高める技術(3倍)が開発されて、デバイス、ディスプレイ各社の技術開発にも新しい動きがでている。
 
 低分子系では東北パイオニア、三洋電機、高分子系ではセイコー・エプソン、東芝などのディスプレイ各社が代表的。これに対し、東洋インキは低分子系材料の開発で、デバイスメーカーと接触してきたが、反応が鈍いため、改めて高分子系材料を含めて、計画を見直すことになったわけである。
 
 同社では発光材料を生かすため、注入効率が高く、耐久性のすぐれた電子注入材料と正孔注入材料の量産設備も設置している。また、発光材料については赤色系のほか、青色系、緑色系も実用化研究を進めている。