2002年08月08日
大阪ガスケミカルのOKP、DVDピックアップレンズ向けが好調
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:カネボウ

 大阪ガスの子会社である大阪ガスケミカル(大阪市中央区)はDVDなどのピックアップレンズ、デジタルカメラ用レンズや液晶パネル用フィルム、光ファイバー部品などに使われる高屈折レンズ用のプラスチックを開発、カネボウ(防府工場)に量産化を委託し、マーケティングを進めているが、とくにピックアップレンズが好調に伸びているとしている。
 
 芳香族系のベンゼンやトルエンを原料とする大阪ガスケミカルのプラスチックレンズ(商品名・OKP)は高屈折率が高く、光の折れ曲りが大きい。在来のレンズ用プラスチックでは屈折率がポリカーボネート1・59、メタアクリル1・49だが、OKPでは1・61と高い。また通過の像が二重に映る複曲折率が問題でポリカーボネートにこの傾向が強い。
 
 OKPはほかに成形加工品の寸法精度がすぐれ、耐熱性も122℃と高い。ポリカーボネートは121℃、メタアクリルは75℃である。
 
 同社ではOKPの生産量を明らかにしていないが、DVDのブルーレーザー用を積極的に開発する一方で、液晶パネル用フィルム分野にも力を入れている。DVD用のレンズでは目下、コニカが圧倒的なシェア(約70%)を持っているが、大阪ガスケミカルは、OKPはそのすぐれた機能性によって在来品以上の価格で採用されるケースが多いと自信を示している。