2002年08月21日
シンガポールのCOガス装置の停止、予想以上の影響
アジア市場で酢酸など石化製品の品不足が深刻に
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 シンガポ−ル・シンガス社の大型一酸化炭素(CO)ガス製造装置の緊急停止措置がアジア市場の一部石油化学製品の需給に大きな影響を及ぼし始めた。

 シンガスの事故の詳細は明らかにされていないが、圧縮・冷凍工程に重大なトラブルが発生した模様で、少なくとも8月一杯は全面的に操業を休止する旨を関係各方面に宣言している。この影響を最も強く受けているのは、COガスを大量に消費する酢酸メーカーとPC(ポリカーボネート)メーカー。中でも、シンガスのCOガスに全面的に依存してきた大手酢酸メーカーのセラニーズケミカルが蒙っている打撃は特に大きいようだ。
 
 同社はシンガポールに、年産50万t能力の酢酸プラントと同19万tの酢ビ大型装置、ならびに同10万t規模の酢酸エステル設備を持っているが、シンガスの事故の発生に伴いシンガス同様にフォースマジュールをアジア全域の需要家に宣言してこれらの製品の生産を中断している。アジア地域における酢酸の生産能力は、インドや中国を含めておよそ280万tと見られている。セラニーズはそのうちの18%を占めているだけに、生産中断後のアジア地域全体の需給は品不足が一段と深刻になっている。セラニーズでは、急遽、テキサスの工場の余剰玉をアジア地域に振り向けているが、旺盛な需要品を賄うにはいたっていないようだ。このため、アジア地域の酢酸の価格は上昇傾向がさらに加速されることになりそう。第3・四半期のリストプライスはトン当たりCFR50ドル上って610ドルになる公算が強い。