2002年08月23日
経産省、「有機EL」など新規プロジェクトの概要
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:なし

 経産省は15年度予算概算要求項目の中に、とくに早期実用化が期待される技術開発テーマを選んで、新制度「Focus21」として戦略的に予算を重点投入していく方針だが、同省化学課が15年度からの新規プロジェクトとして計画してきた「次世代半導体ナノ」「光触媒」「高分子有機EL」の3プロジェクトは、いずれもこの「Focus21」に組み込まれた。3プロジェクトの概要次の通り。
 
【次世代半導体材料・プロセス基盤プロジェクト】(MIRAI)
(1)国際半導体技術ロードマップで示されている70-50ミリ以細の極微細な半導体デバイスの製造に必要なデバイス材料・プロセスを開発する。
(2)15年度は、13年度以降の研究で得られた成果が70ミリ世代で活用されるよう、研究を加速させる。電子ビーム露光装置を導入し、実際にCMOSデバイス構造を試作して電気特性や安定性などを確認する。
(3)19年度までに50ミリ世代を目指した材料、成形技術の開発を行い「あすかプロジェクト」へ逐次技術を移転、早期実用化を実現させる。
▽研究期間=13-19年度(7年間)、初年度要求額22億円。

【光触媒利用高機能住宅用部材プロジェクト】
(1)わが国で発見された光触媒技術を活用し、高機能住宅用部材を開発する。表面を光触媒コーティングした、放熱機能をもつ住宅用部材(窓ガラス、ブラインドなど)を開発し、雨水散水装置と組み合わせて室内の熱を効率よく外部に放熱させる。
(2)可視光でも反応する光触媒の機能を活用し、ホルムアルデヒドや病原菌等による室内環境汚染物質を効率よく分解させる部材を開発する。
(3)わが国企業がもつ光触媒特許出願件数は2680件(米国409件、欧州390件)と圧倒的に多く、世界をリードしている。この強みをビル冷却や室内の環境浄化システムに活かす。
▽研究期間=15-17年度(3年間)、初年度要求額5億円。

【高分子有機EL発光材料プロジェクト】
(1)ブロードバンドの恩恵を最大限に享受できる高機能インターフェイスを実現する。製膜性に優れ、インクジェット塗布プロセスを用いた大画面化により量産化、発光寿命に優れた高分子発光材料を開発する。
(2)2005年には携帯電話やプラズマ用ディスプレイへの実用化が見込まれる。この分野では現在日本企業は強い競争力を持っているが、市場の急拡大をにらんで海外メーカーも研究に力を入れはじめており、競争激化は必至。
(3)2010年のテレビ・モニタ用ディスプレイ市場規模は約10兆円、有機EL市場は約2.5-5.7兆円と見られている。
▽研究期間=15-17年度(3年間)、初年度要求額5億円。