2002年10月09日
デュポンがフルカラー有機ELを2004年末にも製品化
モノクロのディスプレイは来月から生産
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:デュポン、トッキ

 デュポン社(03-5434-6148)は、カーナビや携帯電話のディスプレイに使われる有機EL(エレクトロルミネッセンス)の材料およびディスプレイの研究開発を進めているが、来月にもモノクロ(パッシブ型)のモジュールを製品化、また2004年後半から2005年にかけて高分子系でフルカラー(アクティブ型)のモジュールの生産を開始することになった。
 
 同社はカリフォルニア大サンタバーバラ校とクロスライセンス契約を結び有機ELの研究を進めてきた。製品化についてはディスプレイテクノロジーディスプレイ製品部が担当、製品特徴については「明るさ、視認性、広視野角、ビディオ特性などにすぐれている」としている。
 
 具体的な内容は明らかにしていないが、大きさでは5.5〜6.5インチのサイズが中心になるもよう。当面は有機ELのモジュールをつくるという表現で、発光材料も開発しディスプレイパネルまで一貫生産する考えだが、発光材料すべてを自社で開発するかどうかは明らかにしておらず、ディスプレイパネルを先行させることになるようである。
 
 来月から生産にはいるモノクロ「モジュール」は、小型パッシブ駆動の単色ポリマー有機ELであり、高分子系としては、セイコー・エプソン、トッキなどの先発各社と市場を争うことになる。