2002年10月22日
昭和電工も11月からエチレンを減産
多くのセンターが、誘導品の在庫圧縮へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工、住友化学、丸善石油化学

 住友化学工業や丸善石油化学などに続いて昭和電工も11月からエチレンの減産に踏み切ることになった。月によって減産率は異なることになりそうだが、最も低い場合で設備能力比5%、高い場合で8%となる見通し。
 
 最近のわが国のエチレンセンターの間には、内外需の停滞に対処してエチレンの減産に踏み切るところが相次いでいる。かねてから5〜10%の減産を実施しているところに3〜4社が加わっており、さらに今後も新たに自主調整を表明するところが増える見通しにある。
 こうした動きは、第4・四半期に入手するナフサの価格が第3・四半期を大幅に上回ることが必至となってきたため石化製品全体の価格修正が再度必要になってきたこと、さらには主要誘導品、特にポリエチレンなどエチレン系製品の内外需が縮小傾向にあって適正需給バランスの維持にこれまでにない思い切った手を打っていく必要が生じてきたこと、などの点を考慮してのものと見られる。

 昭和電工の場合は、これまでは、韓国や台湾の複数の石油化学企業に定修・運休を補完するためエチレン輸出をする必要があって稼動率を落とせないできたが、10月末でこれらのセンターの定修が全て終了するので減産に踏み切ることにしたもの。