2002年11月21日
鐘淵化学、精密重合で高機能性樹脂分野へ
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:なし

 液晶表示装置(LCD)やプリント基盤など電子関係のフィルム、シートなどに伸びている高機能性樹脂をめぐって化学大手の開発競争が激しくなっているが、鐘淵化学工業もこの分野に積極的に進出することになった。
 
 同社の高機能性樹脂はスチレンとイソブチレンの共重合体やアクリルポリマーの両端にシリルとアリルをつけたオリゴマー。また有機化合物と特殊なけい素化合物を組み合わせた無溶剤型熱硬化性樹脂。精密な重合技術を必要とする。
 
 鹿島工場(茨城県)に約10億円を投じて2005年までに複数の樹脂をつくる目的で年産500〜600トン規模の設備を建設する。年間売り上げ200億円を目ざす。
 同樹脂は耐熱性や耐油性、成形性にすぐれる。ゴムリッチの製品として包装フィルム、パッキング材、シーリング材、改質材などに使われる。
 
 無溶剤型の熱硬化性樹脂は低複屈折率で耐候性にすぐれエレクトロニクス分野向けに需要が伸びる見込み。同社では一年ほど前に高機能性樹脂事業開発部を設け、製品化に取り組んできた。

 同社ではいずれの樹脂もまだはっきりしたスペックを表示していないが、来年春にはサンプル出荷を前提に耐熱性、耐候性、耐水性などを明らかにしたいとしている。この樹脂のほかに同社では太陽電池、機能性食品、医薬・医療、情報通信の各分野を重点的に強化、拡大しようとしている。