2002年11月26日
PPフィルムの10月の出荷、OPPが好調を維持
食品包装向けと輸出の伸びで前年の4.6%増
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本ポリプロ、日本ポリプロピレンフィルム工業連合会

 日本ポリプロピレンフィルム工業連合会のまとめによると、同連合会加盟のOPP(PP延伸フィルム)メーカーならびにCPP(PP無延伸フィルム)メーカーの10月の総出荷数量は、OPPが前年同月比104.6%の2万2,581t、CPPが同100.0%の1万3,129t--となった。OPPは7ヵ月連続の前年同月超えである。CPPは3ヵ月ぶりでマイナス成長からわずかながら脱却した。
 合計は3万5,710tで、前年同月を2.9%上回っている。
 
 OPPが好調を維持できているのは、主力の食品包装用と輸出が引き続き高水準で推移しているため。食品包装用の10月の出荷量は1万5,610tで前年同月を2.9%上回った。4ヵ月連続の前年同月超えである。単月の数量としては今年に入って最大規模となっている。菓子の包装用を中心とした多層包装用の需要の好調が効いてのものと見られる。
 一方の輸出は、733tとまだ絶対量が小さいながらも前年同月を27.5%上回った。中国を始めとしたアジア地域でも高機能型のOPPの需要が着実に拡大しているためと見られる。
 
 反面CPPは前年同月の横並びにとどまっているが、これはメーンの食品包装用が前年同月比0.6%減の1万1,120tに終わったことによる。OPPとは逆の現象となっているわけだが、これには需要家の中にOPPへの切り替えを図るところが出てきたことが少なからず影響していると見られている。
 
 こうした結果、今年1月から10月までの累計はOPPが前年同期比102.8%の20万2,952t、CPPが同98.9%の11万8,588tとなった。トータルは同101.4%の32万1,540tである。