住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2006年03月22日
中国政府、エチレンの中長期育成計画を設定
【カテゴリー】:海外(経営)
【関連企業・団体】:なし

(上海発=特約)
 中国の国家発展改革委員会(NDRC)はこのほど、1月の国務院常務員会議で決定した第11次5カ年計画での「エチレン工業 中長期育成計画」を発表した。

 それによると、中国は2010年までに既存プラントの増設と新規計画により 1,060万トンの能力増を行うこととなる。(本年1月スタートの中海シェル計画や着工・承認済みの計画を含む)

 2005年末の能力が 780万トンであるため、この通りいけば2010年末には1,840万トンになるということになる。

 既存プラントの増設については、例えば茂名石化(38万トン)を80万トン以上に、上海石化(85万トン)を100万トン以上にする。また、撫順石化(15万トン)のような中規模プラントも拡張し、100万トンに近い能力に引き上げる。これらにより既存プラントの能力を2010年までに438万トン増やす。

 さらに、中海シェル計画のような大規模エチレンを7基、合計620万トンを新設する。揚子江デルタ、珠江デルタ、渤海湾地域が2010年には全国のエチレンの60%以上を占めることとなり、同時に新疆、甘肅、四川、湖北省など中西部地区にも大型エチレンが建設される。

 「育成計画」では、規模の経済と原料問題を提起している。エチレン新設の場合、能力は80万トン以上とすること、製油所との結合で原料入手を確実にし、新計画の原料の75%以上を自給することとしている。

 さらにエチレンメーカーに他の原料ソース、例えば、Sinopec傘下の石油化工科学研究院が開発した深度接触分解法(Deep Catalytic Cracking)FCCや、石炭→メタノール・メタノール→オレフィン(MTO)を探求することを求めている。





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