住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2008年02月12日
住友化学、タンザニアに「防虫蚊帳」新工場開所式
【カテゴリー】:経営(海外)
【関連企業・団体】:住友化学
オリセットネット タンザニア新工場

 住友化学は12日、マラリア予防用に防虫剤を練り込んだ蚊帳「オリセット(R)ネット」を製造する合弁会社、ベクターヘルス社(Vector Health International Limited)の新工場がタンザニア共和国・アルーシャ市に完成し、8日、開所式を行ったと発表した。

 会場には、シェニ・タンザニア副大統領をはじめ政府関係者、建設資金を融資した国際協力銀行、アフリカ開発を支援する国際機関の代表者など多数が出席し、新工場完成を祝った。

 マラリアは現在、世界中で年間5億人以上が発症し、100万人以上が死亡している。その90%はサハラ以南のアフリカで発生し、犠牲者の多くは5歳以下の幼い子供となっている。また、マラリアによる経済損失は年間120億ドルといわれ、アフリカの経済発展のためにも、マラリアの防圧は不可欠となっている。

 住友化学が開発した「オリセット(R)ネット」は、耐久性に優れ、洗濯しても防虫効果が5年以上持続するなどの特徴をもっている。経済的かつ効果的にマラリアを媒介する蚊から身を守ることができるため、WHOなども高く評価し、使用を推奨している。

 同社は、2003年タンザニアに技術を無償供与し、現地生産を開始して以来、増大する需要に応じるため、世界各地で生産体制を整備してきたが、今回の新工場稼動により、世界での生産能力は年産約3,000万張りとなった。
 
 アフリカ支援は国際社会が優先的に取り組むべき重要課題の一つで、本年5月には、「第4回アフリカ開発会議(TICAD 〓)」が横浜で開催されるほか、7月には「主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)」が開催されるなど、アフリカ支援に対する日本の果たす役割に一層期待が高まっている。
 
【合弁会社の概要】
・会社名称  Vector Health International Limited
・所在地  タンザニア連合共和国 アル-シャ市
・設立  2005年9月
・資本金  100 万USドル
・出資比率  住友化学 50%、Net Health Limited 50%
・事業内容  「オリセット(R)ネット」の製造・販売
・従業員数  約1,200 名
・社長  ANUJ SHAH(アヌジュ・シャー)


ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1202787525.pdf





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