積水化、ペロブスカイト太陽電池 実用化急ぐ
 積水化学工業は6日、5月に広島で開催された「G7 広島サミット 2023」会場にも展示し評判を呼んだフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けてさらに開発を急ぐと発表した。

 「G7 広島サミット 2023」では、日本最先端技術をアピールする展示エリアが設けられた。同社は、サミット会場となった広島県立総合体育館「広島グリーンアリーナ」内特設会場(屋内、屋外)に展示してデモ実験を行った。屋外での大面積デモ実験は、国内外の報道関係者などに大きなアピールの機会となった。

 フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、軽量で柔軟という特長を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根あるいは曲面などさまざまな場所に設置できる次世代太陽電池。再生可能エネルギーの普及拡大を加速させ、カーボンニュートラルの実現に寄与する、エネルギーの自給自足につながり、エネルギー危機にも対応できると期待されている。

 同社は現在、本格実用化に向けて、1メートル幅での製造プロセスの確立や、耐久性・発電効率のさらなる向上を目指し、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金なども活用して開発を加速中だ。また、早期の社会実装へ向け、東京都や西日本旅客鉄道、NTT、JERAなど多くの関係先と連携して開発を進めている。


<ニュースリリース参照>
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1686034024.pdf

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