2003年02月18日
住化など10社「次世代半導体材料」研究組合発足へ
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:JSR、NEC、住友化学、住友ベークライト、東レ、日産化学、日立化成工業、富士写真フィルム

 情報通信機器の高機能化に伴い、次世代半導体材料や半導体デバイスプロセスなど先端技術の開発研究に関心が高まっているが、住友化学、日立化成など有力化学企業10社による「次世代半導体材料技術研究組合」(CASMAT)がいよいよ旗揚げする。27日創立総会を開催する。
 
 半導体研究は、これまで経産省も積極的に支援し、とくに昨年は、経済活性化につながり、技術的革新性も高いとして同プロジェクトを「フォーカス21」に加え、21億円の予算を確保した。研究期間は3年で、具体的なテーマやスケジュールは未定だが、当面セリート、MIRAIなど他のグループと協力して「65ナノクラス・システムLSI」を念頭に置き、材料評価方法の標準化、材料評価用TEGの開発、材料統合化指針の提案、TEGを用いた材料評価データ取得などを実施していく方針。
 
 次世代半導体の研究開発は、01年に度スタートした「半導体基盤技術開発」や、99年度から実施中の「半導体デバイス高機能化・高付加価値化技術の開発」、さらに製造プロセス、省エネなど、すでにいくつかのプロジェクトが立ち上がっている。経産省はこれらの施策をパッケージして推進してきた。しかし、化学企業が材料面から半導体メーカーと一体になって研究開発するのは今回が初めて。
 
 CASMATに参加するのは住友化学、日立化成、JSR、東京応化、住友ベークライト、富士写真フィルム、東レ、日東電工、積水化学、日産化学の計10社。理事長にはNECの佐々木元・会長、副理事長には日立化成工業の城ヶ崎功社長が就任する予定である。