2004年07月01日
ベンゼンのUSCP、7月分はガロン307セントに急騰
各国で大手誘導品メーカーが相次ぎ減産へ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ、エクソンモービル

 米国におけるベンゼンの7月のコントラクト価格(CP)がガロン当たり307ドルに引き上げられることが1日に決まった。エクイスターやエクソンモービルなど大手サプライヤーがノバケミカルス、スターリング、ジョージアガルフ等の需要家各社の抵抗を押し返して決定したもの。
 6月のCPは同260セントで、前月を同32セント(14%)上回る異例の高値となっていたが、7月はそれよりもさらに47セント(18.1%)高となる。トン当たりのドル単位の7月の価格は、920ドルで、6月に比べて約140ドルのアップとなる。
 今年1月のUSCPはガロン当たり171.5セント(トン当たり514.5ドル)であった。それがわずか半年で1.79倍に跳ね上がるという異常事態となっているわけ。
 
 こうしたUSCPの急騰は、(1)米国におけるガソリン需要の拡大(2)POイレブンによる年産65万トンのSM/POプラントの立ち上がりに伴う欧州からのベンゼン輸入の縮小(3)米国内におけるSM(スチレンモノマー)やPH(フェノール)など主要誘導品の需要の増加--等の事情を背景に需給バランスが急速に逼迫してきたことにある。もともと世界最大のベンゼン輸入国である米国だけに、現在の逼迫状況がにわかに緩和される可能性はほとんどなく、これに連動するかたちで米国のみならず世界全域で深刻な品不足状態が当分の間続く、というのが関係筋に共通した見方となっている。
 
 こうした事態に対応して、世界の大手誘導品メーカーの間ではベンゼンの購買量の削減に踏み切るところが相次ぎつつある。旭化成ケミカルズ、スターリング、ノバケミカルスなどが原料高による赤字転落を回避するためSMやPHの大幅減産という非常措置をとり始めており、こうした動きは来週以降各地でさらに活発になってくると見られる。また、逆ザヤ解消のもう一つの手段として2次あるいは3次の製品値上げに踏み切るところも相次ぐことになりそうだ。