2006年11月01日
PETボトルの容リ協への引き渡しが9月も低調
18ヶ月連続で前年同月を下回る、再商品化も不振
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 国の指定法人である日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿って9月中に全国の市町村から引き取った使用済みPETボトルの総数量は1万4,702トンとなった。
 前年同月の引き取り量を17.0%下回っている。これで18ヶ月連続の前年同月割れとなった。4月からの累計は7万6,177トンで、前年同期の実績を18.9%下回っている。
 
 依然として低水準のまま推移しているわけで、これには、家庭から分別収集した使用済みPETボトルを対中貿易商社に売却する市町村が後を絶たない状態にあることが大きく影響していると見られる。
 財務省の9月の貿易統計によると、PETボトルくずの9月の総輸出通関数量は2万6,977トンとなっている。今年1月までは国の統計がないので前年との比較はできないが、同協会への引渡し量を大幅に上回る規模となっている点はやはり軽視できないところといえよう。ちなみに最大の仕向け先は香港で、9月の数量は1万6,563トン、平均単価はキログラム47.1円。第2位は中国で、数量が9,703トン、単価は56.7円となっている。4〜9月の累計は19万1,671トンで、うち香港向けが13万7,968トン、中国向けが4万5,715トンとなっている。
 
 こうした結果、同協会の委託による9月の再商品化(リサイクル)数量は9,803トンとなった。前年同月の実績を22.3%下回っている。14ヵ月連続の前年同月割れである。4〜9月の累計は5万2,066トンで、前年同期に比較すると33.7%減となっている。引き取り量の減少に歩調を合わせるかたちでリサイクルも低迷が続いているわけ。