2007年02月19日
DSM、2006年度に過去最高の売上高と営業利益を達成
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:DSM

 DSM(本社:オランダ・ハーレン)がこのほど発表した、2006会計年度の決算は、売上高が前年比7%増の83億5200万ユーロ、営業利益が同6%増の8億3,500万ユーロ、また純利益は同4%増の5億4,700万ユーロとなり、過去最高の売上高、利益を達成した。

 同社のピーター・エルバディング会長はこれについて次のように語った。
 「2006年には、戦略である<Vision 2010計画>が好調な滑り出しをした。イノベーションに対する取り組みを大きく強化し、ターゲットを絞った買収が将来に向けての成長を支えることになった。2006年度には25を超える新製品と、新規用途開発を立ち上げた。また特に機能性素材では複数の投資プロジェクトを開始した。
 
 特に中国での事業を拡大し、それらの地域での売上高、投資および人員が好調に拡大した。また運営面では、固定費の増加を抑えた。これらはすべて、必ずしも好調とはいえないビジネス環境の中で達成された。原材料とエネルギーの価格は過去に例のないレベルに達し、非常に流動的であり、また米ドルは安値で推移した。それにもかかわらず、当社は2年連続で過去最高の営業利益を計上することに成功した。これは主に数量ベースでの堅調な拡大(5%)と、事業最適化のための努力によるものだ」

 「2006年度は<Vision 2010>の設定目標を上回ったが、これを2007年度の基準とするのは非常に難しい。2007年度には数量ベースでの好調な成長を予想しているが、2003年に行ったロッシュ社のビタミン部門買収(現在はDSM ニュートリション)に関連するいくつかの優遇措置が終了する。
 
 2006年度後半以降、ニュートリションの製品ポートフォリオのうちの、より市場成熟度の高いものについて競合が激しくなってきている。市場リーダーとしてのDSMは、利益率を犠牲にしてでも市場での地位を守り、より強化することをあえて選択している。2007年は、明らかに昨年平均を下回る米ドルの為替レートでスタートしており、また天然ガス価格も高いレベルにある。DSMは引き続きイノベーションのための取り組みと、関連投資を強化していく。2007年度も<Vision 2010>の目標を順調に達成できるもと予想しているが、営業利益は過去最高となった2006年を下回る見込だ」