2007年03月02日
プラ製容器包装の再商品化は伸び悩み
1月は前年の1.4%増、累計も2.0%増にとどまる
【カテゴリー】:環境/安全(原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会の委託を受けて再商品化事業者が1月中に再商品(リサイクル)した使用済みプラスチック製容器包装の総数量は33,213トンとなった。前年同月比は1.4%増にとどまっている。
 これに伴う06年4月からの累積は296,393トンで、前年同期の実績を2.0%上回っているにすぎない。
 
 容器包装リサイクル法の施行によってプラスチック製容器包装の分別収集とリサイクルの数量は毎年順調な伸びを続けてきた。しかし今年度は、残る2ヵ月次第で初めて前年度の実績を下回る心配が出てきた。
 こうした事態について関係者の中には、国がマテリアル・リサイクル優先策を取っていることによってリサイクル効率が低下し始めたのが最大の要因と指摘する向きが多い。
 
 プラスチック製容器包装のほとんどを占める「その他プラスチック製容器包装」(PSトレーを除く)の手法別のリサイクル実績を見ると、プラスチック製品化(マテリアル・リサイクル)が圧倒的な伸びを遂げている反面、他の手法の多くが前年を大きく下回っている。その他プラ製容器包装の1月の手法別リサイクル実績と06年4月からの累積は以下の通り。かっこ内は前年比。
 ▽プラスチック製品化 11,049トン(158.3%)  106,492トン(147.5%)
 ▽熱分解油        365トン(69.8%)   3,568トン(63.0%)
 ▽コークス炉化学原料化 13,349トン(85.5%)  122,462トン(87.7%)
 ▽合成ガス化      4,586トン(74.4%)   33,309トン(76.6%)
 ▽高炉還元剤      3,798トン(112.2%)  29,893トン(103.3%)
 合計         33,147トン(101.5%)  295,724トン(102.0%)