2007年09月05日
「その他プラ容器包装」の収集も順調に推移
リサイクルはMRが高い伸び、構成比トップに
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿って7月中に全国の市町村から引取った「その他プラスチック製容器包装」(白色発泡スチロール製食品用トレーを除くプラスチック製容器包装)の総数量は48,025トンとなった。前年同月の実績を6.9%上回っている。4月以降4ヵ月連続の前年同月超えとなった。

 4月から7月までの累計は192,833トンで前年同期を5.2%上回っている。7月単月も4〜7月の累計もPETボトル同様に順調に推移しているといえる。発泡PSトレーの引取り量は7月が69トンで前年同月比2.8%減、4〜7月の累計が286トンで前年同期比1.4%減となっている。

 一方、同協会の委託を受けるリサイクル事業者による7月の「その他プラ」の再資源化(リサイクル)量は33,174トンで、前年同月比6.3%増となった。7ヵ月連続の前年同月超えである。4〜7月の累計は113,739トンで前年同期比5.0%増となっている。引き取り数と同様にリサイクルも順調に推移している。

 発泡PSトレーは7月が61トンで同9.0%減、4〜7月計が241トンで同4.0%減と逆にマイナス成長が続いている。しかしこれは、総排出量のほとんどが同トレーメーカーによる自主回収と自主リサイクルで処理されているためであって、実際の総リサイクル量は着実に前年を上回っている模様。

 「その他プラ」のリサイクルの実績のなかで注目されるのは、プラスチック製品化(マテリアル・リサイクル)の数量が引き続き大幅な伸びを遂げている点だ。7月は12,444トンで、前年同月を11.4%上回っている。全体の構成比は37.5%で最も大きい。前年同月の構成比は35.8%でコークス炉化学原料化の41.4%を下回っていたが、コークス炉化学原料化の今年7月の実績は前年同月を9.4%下回って11,722トンにとどまった。

 4〜7月の累計はプラスチック製品化は46,516トンで、前年同期を15.4%上回っている。コークス炉化学原料化は43,842トンで8.1%減となっている。構成比はプラ化が40.9%で前年同期を3.7ポイント上回っている。コークス炉利用の構成比は38.6%で前年同期を5.5ポイント逆に下回っている。

 プラ化の構成比が増えているのは、年度始めに同協会の入札に際してプラ化事業者が優先される政策が採られているため。しかしその結果、家庭から分別収集されたプラ製容器包装のうち汚れがひどいものがリサイクルされずに埋め立て処分に回されるため、リサイクル率が低下しつつある。