住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2007年11月14日
米国でプロピレン価格が高騰
ポンド6〜8セントアップ巡り攻防
【カテゴリー】:海外(原料/樹脂/化成品、市況)
【関連企業・団体】:なし

 大手商社並びに大手石油化学企業筋によると、米国におけるプロピレンの11月のコントラクトものの価格が急騰する公算が濃厚となってきた。

 これは、大手石油化学企業が軒並みポンド当たり8セントがらみの引き上げを大手ユーザー各社に通告してきていることによるもの。その背景は、ナフサの高騰に対処して多くの石化企業が原料ソースをエタンに切り替えつつあってプロピレンの需給バランスが急速に逼迫してきた点にあると見られている。

 10月のコントラクト価格の中値は、ポリマーグレードで同54.25セント、ケミカルグレードで同52.75セントであった。サプライヤーの多くは、それを同60.75〜62.25セントに引き上げたい意向を表明している。

 これに対しANメーカーやPPメーカーが上げ幅の縮小を強く求めて折衝を続けているが、供給者側も強気の構えを崩していないと伝えられる。仮に上げ幅が同6セントに縮小されてもトン当たりの価格はケミカルグレードでも1,320ドル前後になるというのが現在の関係筋に共通した見方となっている。そこまで上がると、米国のプロピレン誘導品メーカーの国際競争力が大きくそがれてアジア地域へのプロピレン系製品の流入が大幅に縮小することになると見る向きもある。





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