2007年12月26日
武漢にエチレン80万トンの石化センタ−建設 
Sinopec、中部地区初の大型設備 300億元投入
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:なし

 今月初めに李春明・湖北省副省長が来日、同省の投資説明会を行った際、エチレン年産80万トン規模の石油化学センター建設を発表したが、関係筋によると同プラントの建設は18日に着手されたという。

 この計画は中部地区初の大型設備で約300億元(4,500億円)が投入される。プラントの建設は中国石化(Sinopec)が担当、2011年の上半期(08年5月に基本設計完了)に試運転を行う予定である。

 武漢市の北東30キロの長江と国道316号に挟まれた89平方キロの区画に、約40平方キロ(白滸山)の新化学工業都市を展開する。完成すれば沌口の自動車都市、青山の鉄鋼都市、光谷の科学技術都市と並ぶ武漢の新化学都市となる。

 誘導品は高密度ポリエチレン年産30万トン、線状低密度ポリエチレン30万トン、ブタジエン12万トン、エチレングリコール30万トンなど。また、30平方キロの敷地に化学産業と化学物流業の基地をつくり、武漢三鎮に分散している30社近い化学企業を集中化する方針。

 この化学新都市と武漢中心地の間には九峰都市森林保護区、東湖,厳東湖,厳西湖などがあり、緑化地帯と湖沼で構成されているという。原料となる原油については中国石化が江蘇儀長—湖南長峰間のパイプライン工事などを進めている。

 中国のエチレン産業中長期発展計画によると2010年(第11次5カ年計画の目標年)までに生産能力が全国の30%を占める渤海湾,長江・珠江両デルタ3地区をつくり、同時に新疆、甘粛,四川、湖北などの中・西部地区にもエチレン産業を展開する計画だ。
 

(既報)
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