2008年08月04日
PETボトルの協会引取り、6月は前年の1.4%増どまり
4〜6月計も4%増と、予定量を大幅に下回る
【カテゴリー】:環境/安全(行政/団体、原料/樹脂/化成品、実績/統計)
【関連企業・団体】:日本容器包装リサイクル協会

 日本容器包装リサイクル協会が6月中に全国の市町村から容器包装リサイクル法に沿って引き取った分別収集PETボトルの総数量は12,763トンとなった。
 
 前年同月の実績を1.4%上回るにとどまっている。4月の引き取り量は前年同月を9.1%上回ったが5月は2.8%増に縮小、そして6月はさらに大きく後退した。この結果、4〜6月期通期の実績は36,267トンとなり、前年同期に対比すると4.0%増となる。

 同協会が前年度末に全国の市町村を対象に調査した結果、今年度の総引取り予定数量は157,993トンで、前年度の実績に対する伸び率は12.8%増となっている。実際の引き取り数量はそれを大きく下回るペースとなり、これに対して行政当局がどういった政策を展開していくかが注目される。

 同協会による引取り数量が予定量を大幅に下回っている最大の要因は、家庭から使用済みPETボトル分別収集した市町村がその多くを同協会に引き渡さずに貿易業者に売却する措置を取っている点にある。6月の貿易統計によると、同ボトルがほとんどを占めていると見られるPETくずの同月の総輸出量は31,732トンで、前年同月を8.3%上回っている。4〜6月トータルは89,736トンで、前年同期比は13.2%増となっている。市町村が分別収集費用を貿易業者への売却でカバーしようとするかぎり、こうした事態の改善は困難ということになる。