2010年04月14日
プラ協「高度選別技術によるASR中PPの自動車部品利用技術の開発」報告
【カテゴリー】:環境/安全(新製品/新技術)
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

プラスチック処理促進協会は14日、平成21年度使用済みプラスチックのリサイクルに関する技術開発等補助事業として「高度選別技術によるASR中PPの自動車部品利用技術の開発」を実施したと発表した。

JKAから50%補助金を受け、永田エンジニアリング、日産自動車、エコネコル、宇部興産に委託して実施した。

ASR(自動車シュレッダーダスト)可燃分中のポリプロピレン(PP)は4割近くを占めている。
そこでプラ処理協は、水を使わない流動層乾式比重分離方式でASRから高純度のPP再生材(目標は純度95%、回収率50%)を分離し、自動車部品へ利用する道を拓くことを目指した。

その結果、目標には及ばなかったものの、PP純度89%(PEを加えたPO純度は96%)、回収率は41%でPP再生材を得ることができた。

これを外観に影響のない自動車部品への利用を可能にするための検討を行った結果、バージン材に再生材を20%混合することで、成形可能で部品の要求を満足させることができることが確認できた。

ただ、回収材のペレット化時に異樹脂の残留率が増えると、押出機のスクリーンメッシュの目詰まり頻度が増加する傾向にあるため、異樹脂削減のための取り組みが課題であることも明らかとなった。