2010年07月05日
帝人ファーマ、携帯電話網を活用した在宅医療モニタリング機器を開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:帝人ファーマ
「TOMS-M」

帝人ファーマ(本社:東京都千代田区、西川 修社長)は5日、携帯電話網で在宅医療用酸素濃縮装置の運転状況がモニタリングできる通信機器「TOMS-M」をわが国で初めて開発したと発表した。今月から順次投入を開始る。

在宅酸素療法には、高齢者など遠隔モニタリングの必要性が高い。このため同社は従来、健康保険が適用される酸素濃縮装置とともに、固定電話回線を活用した「TOMS」を無償で提供してきた。

今回はさらに技術改良し、国内で初めて、世界でもほとんど例のない、携帯電話網を活用する「TOMS-M」を開発した。

■在宅酸素療法(HOT:Home Oxygen Therapy)とは:
 COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺がん、肺結核の後遺症などの呼吸器疾患により肺の機能が低下した患者が自宅などで酸素を吸入しながら治療を受ける療法。酸素不足を改善し、活動的に日常生活を過ごすことができる。

従来の「TOMS」には、設置の際に固定電話の回線工事が必要となるなどの課題があったが、「TOMS-M」の開発により、それらの課題が解決した。

酸素濃縮装置の運転状況を24時間モニタリングし、酸素濃度や流量低下、酸素漏れ、装着外れなど、万一の機器異常や性能低下の場合も、直ぐに必要な措置がとれるようになる。同社では、初年度に18,000台、数年後には全酸素濃縮装置への設置を目指す。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1278317560.pdf