2011年06月10日
プラ処理協、「廃家電混合プラの石化原料化プロセス開発」に着手
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:プラスチック処理促進協会

プラスチック処理促進協会は、平成23年度使用済みプラスチックのリサイクル技術開発として、「廃家電混合プラ石油化学原料化プロセスの開発」に取り組む。今年度は、補助金の活用を見送り、自己資金のみで実施する。

廃家電から排出されるプラスチックは、汚れも少なく高度なリサイクルに適している。
しかし、高度な材料リサイクルに向けられるのはプラ中の2−40%程度にすぎず、それ以外の混合プラの利用は市況に大きく左右され、安定した取引先確保に苦慮しているのが実状。

そこでプラ処理協では、家電リサイクルプラントで高度な材料リサイクルに適した部品を予め手選別・磁力選別・過電流選別の後にシュレッディングし、ここで得られた混合プラを石化原料化する。

具体的には、廃家電混合プラを先ずラフな風力選別により、ウレタン・金属と塩ビ樹脂の大部分を分離し、付加価値の高いアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂を光学選別機で分離する。
材料として利用し残った混合プラを廃FCC触媒によりナフサリッチの石化原料にするとともに、混入したファーネス由来の銅等の金属は残さから分離して回収するシステムを構築する。

ここで石油精製受入油質条件との経済性を加味した最適点を見出し、これまでのどのプロセルよりも経済性を有する最適プロセスの構築を目指す。