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2001年02月06日 |
東北工研、「超臨界水中による有機合成反応」発見 |
環境調和型合成化学プロセスとして期待 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:なし |
産業技術総合研究所東北工業技術研究所(東北工研)の生島豊反応化学研究室長らの研究グループはこのほど、超臨界水自身が塩基触媒機能をもち超臨界水中では有機合成塩基触媒反応が進んで、反応速度が従来法に比べて飛躍的に増加することを発見した、と発表した。 水は臨界点(374℃、1メガパスカル)を超えて超臨界状態に達すると、通常の水とは全く異なる性質をもつことは知られており、常温付近ではほとんど溶解しない有機化合物でも溶解できるようになる。 生島室長らは、これまでに酸触媒機能による有機合成反応について明らかにしてきたが、今回は逆の塩基触媒機能による有機合成反応も超臨水界中では無触媒でも高速で進行することをつきとめた. 同室長らは「環境や人体に有害な有機溶媒を使用しない環境調和型合成化学プロセスの開発につながるのでは」と期待している。 |