2016年04月04日
産総研「ヒト間葉系幹細胞」分化能力の評価技術開発
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:産業技術総合研究所

産業技術総合研究所は4日、国立成育医療研究センターおよび東京都健康長寿医療センターと共同で、ヒト間葉系幹細胞の分化する能力を簡便・迅速に評価する技術を開発したと発表した。
和光純薬工業(本社:大阪市中央区、小畠伸三社長)が1年以内に実用化する予定だ。

ヒト間葉系幹細胞(骨や脂肪など組織細胞由来の体性幹細胞の一種)は、自己複製能と分化能を持ち、腫瘍形成の危険性がほとんどないことから、再生医療のための細胞源として注目されている。だが、分化する能力を評価する方法がなく、再生医療に応用する際の課題となっていた。

今回開発した技術は、移植前にヒト間葉系幹細胞の治療効果に重要な分化する能力を、特定のレクチンを用いて評価できるため、ヒト間葉系幹細胞を用いた再生医療の有効性向上への貢献が期待される。

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、日本医療研究開発機構(AMED)の助成による成果。
4月2日(米国東部時間)に米国科学誌Glycobiologyにオンラインに掲載された。