2021年01月15日
東大、超伝導転移端検出器で蛍光XAFS分析に成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東京大学

立教大学理学研究科の一戸悠人 助教、高輝度光科学研究センター(JASRI)の関澤央輝 主幹研究員、東京大学大学院理学系研究科の高橋嘉夫 教授らは、超伝導転移端検出器(Transition Edge Sensors:TES)の利用を推進する国際的な専門家チームとの共同研究により、SPring-8 のビームラインBL37XUで世界で初めてTESを用いた環境試料の蛍光XAFS(X線吸収分光法)分析に成功したと発表した。

同研究は、米国の「Review of Scientific Instruments」誌(1月13日付)にオンラインで掲載された。

同研究により、地球・環境・地球外物質・生物試料中の超微量元素の蛍光XAFSを用いた高感度状態分析が可能になるとともに、高エネルギー分解能蛍光X線検出X線吸収端近傍構造法(HERFD-XANES法)などの高精度な発光分光法への展開も期待される。

TESは宇宙X線観測、原子分子、核物理など様々な応用に向けて、装置開発や応用性の研究が進められている。

今回の成果は「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星物質や、将来のサンプルリターン計画で得られる地球外試料の非破壊分析に向けた最初の一歩となる。


立教大学:HP
https://www.rikkyo.ac.jp/news/2021/01/mknpps000001dxgp.html