2023年01月25日
昨年のポリスチレン生産 654千トン 前年比9%減
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会は24日、22年12月および年間のポリスチレン(PS)とスチレンモノマー(SM)の需給実績を発表した。PSの年間生産量は653.8千トンで前年比9%の減少となった。

■ポリスチレン(PS)
 12月の生産は前年比71%の43.6千トン。内需は46.0千トン(90%)、輸出は2.3千トンで同39%と大きく落ち込んだ。
 国内出荷を用途別にみると、電機・工業用5.2千トン(96%)、包装用21.2千トン(91%)、雑貨・産業用は6.1千トン(80%)、FS用13.5千トン(91%)と、いずれも前年を下回った。内需合計は46.0千トン(90%)、在庫は108.3千トンで前年同月比108%と増加した。在庫月数は2.2カ月だった。

<22年>
 2022年の年間生産量は653.8千トンで前年比9%のマイナスとなった。内需は598.4千トン(前年比93%)、輸出は47.5千トン(71%)、出荷計は645.9千トン(91%)だった。主力の包装用需要が276.1千トンで前年比96%と伸び悩んだ。

■スチレンモノマー(SM)
 12月の生産は127.0千トンで、前年同月比76%にとどまった。
 国内出荷(内需)は95.9千トン(86%)、輸出は36.0千トン(65%)、出荷計は132.0千トン(79%)だった。
 国内では主力のPS向けが35.3千トン(71%)、EPS向けは9.4千トン(106%)だった。ABS樹脂向けは18.8千トン(90%)、合成ゴム11.9千トン(95%)、不飽和ポリエステルは3.1千トン(122%)だった。輸出は36.0千トン(65%)と大幅減少。
 
<22年>
 年間生産量は1,542.2千トンで前年比79%。内需は1,267.1千トン(89%)、輸出は304.9千トン(56%)と大幅減少した。生産量、内需ともコロナ禍からの回復がみられた2021年を下回った。輸出は樹脂の性質上、海外経済動向の影響を受けやすい。国内の安定出荷に向けた構造の確立が求められる。
  
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1674606000.pdf