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2024年12月23日 |
東北大、有害ガスを10秒以下で高速検出 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東北大学 |
東北大学金属材料研究所の宮坂等教授らの研究グループはこのほど、環境・人体に有害な毒性物質の二硫化炭素(CS2)を選択的に吸着し、10秒以下という高速で発光検出可能な多孔性の分子格子を開発したと発表した。 CS2 吸着/脱着のサイクル実験から可逆的な発光の ON-OFF スイッチングが観測され、優れたリサイクル性が実証された。発光検出技術を用いたケミカルセンサーへの応用展開が期待できる。 我々の生活には多くの危険物質が存在するが、毒性ガスの場合は目視できないため、効率良く選択的に捉え、簡便・高感度に検出できる技術の開発は重要な課題となっている。 東北大の宮坂教授らの研究グループは、九州大学、名古屋大学、京都大学などとの共同研究により、工業や医薬品生産に必要でありながら、社会生活には危険性の高い二硫化炭素(CS2)を高感度に検出可能な材料開発に成功した。 今回研究で合成した多孔性の金属-有機構造体(Metal-Organic Framework:MOF)は身の回りに存在する水や二酸化炭素などは吸着せず、CS2 のみを選択的に吸着する「特異な分子ふるい」として機能する。さらに、CS2の検出時間が10秒以下と高速なため、発光を利用した高感度ケミカルセンサーへの展開が期待できる。 同成果は、ドイツ化学会誌「 Angewandte Chemie International Edition 」(12月17日付)にオンライン掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2024/12/press20241220-03-cs2.html |