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2025年04月14日 |
三洋化、常温の水に混ぜるだけの界面活性剤開発 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:三洋化成 |
三洋化成工業は14日、ヘアケア市場に新たな可能性を創出する界面活性剤として、常温の水に混ぜるだけの「アルファピュールBC12」を開発したと発表した。粉末状カチオン界面活性剤で、水と混合するだけで優れたコンディショニング効果を発揮する「αゲル」を形成することができる。従来の加熱・冷却プロセスを不要とし、環境負荷低減と製造効率化を実現する。 「αゲル」は、皮膚中の水分や油分を保持する役割を担う成分(細胞間脂質)と同様の構造を有する分子集合体で、水分の蒸散を抑える保湿効果がある。また、高い増粘性を有するため、化粧品やヘアケア製品として、粘性調整に使用される。こうした特性からαゲルは化粧品・ヘアケアの分野で広く活用されている。 コンディショナーやトリートメントには、カチオン界面活性剤を用いたαゲルが活用され、粘性調整による使用性の向上に加えて、カチオン界面活性剤に由来する高い滑り性とコンディショニング効果により、髪に自然なツヤとまとまりを与えることが知られている。だが、従来のαゲル調製は、一度加熱して成分を均一に混合した後に冷却する必要があった。また、温度や撹拌速度などの調製条件によって、形成されるαゲルの構造や大きさが変化するため、一定の品質と安定性を保つための工夫や技術が必要だった。 同社は5月14~16日にパシフィコ横浜で開催される「CITE JAPAN 2025」に同製品を出展予定。新たなパトナーとの連携によるヘアケア市場への展開や製品開発の可能性を広げることをめざしている。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1744595162.pdf |